仕事内容

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仕事内容

ここでは、当院でよく行っている治療などについて、簡単に紹介いたします。

輸液(点滴)

競馬場に勤める獣医師として、最も多い治療といえば、輸液ではないでしょうか。
競馬場では、『疲労回復』とか、さらに略して『回復』とか言われています。
その語源は定かではありませんが、恐らく追い切り後やレース後の疲労回復をさせることを目的に使用することが多いからだと思われます。

輸液の重要性については、今さら私がここで語るものではありません。
当院では、電解質製剤(高張食塩水・重曹など)、アミノ酸製剤、サリチル酸製剤(コズミ取り・筋肉痛を軽減する)、関節系サポート(コンドロイチン、グルコサミン、ヒアルロン酸)、アリナミンなどのビタミン系製剤、肝機能障害改善製剤などを、各馬の症状・体調などに合わせて調合し、処置しております。

鍼治療・筋肉注射

鍼治療・筋肉注射治療も追い切り後、レース後などに処置することが多いです。
電気鍼治療も行っておりますが、こちらはレース後やレースの中間に処置することをお勧めしております。
競馬場では、『もみ鍼』や『筋注』などと呼ばれています。
主な目的としては、経穴(ツボ)やトリガーポイントを刺激することで、身体の治癒反応を発現させ、血流障害や筋膜の虚血性病変などを改善させることにあります。
当院では、院長判断もしくは厩舎関係者様との相談に応じて、使い分けしております。 

洗点眼

競馬場ならではの仕事の一つに、洗点眼があります。
レースで競走馬たちは、眼に大量の砂を被って帰って来ます。なので、レース後にその砂を洗い流し、抗生物質などの点眼薬を点す、という作業が必要になります。(中には砂を被らずに帰って来る馬もいます。)
レースにて砂や小石が角膜に当たった傷がうまく修復できなかったり、眼を擦ったりすると、角膜炎を引き起こす場合があります。

歯科治療

馬は草食動物ではありますが、歯は、人間と同じで食べたものをすり潰す役割を担っています。
人間と同じように馬も、草や燕麦などの飼料をすり潰して食べずに丸飲みしたりすると、消化吸収によくありません。

馬の歯は年間3ミリ程度伸びると言われています。歯がうまく噛み合わなかったり、伸びた歯が口内を傷つけたりすると、飼料を丸飲みしてしまい、消化吸収に影響したり、胃腸に負担をかけることになります。

その、噛み合わない歯や伸びた歯を削ったりすること(整歯といいます)で、飼料をすり潰しやすくすることができます。

また、馬の歯は、ハミ受けに影響する場合もあります。その際も、整歯することや、必要のない狼歯などを抜歯することで、改善することができます。

ショックウェーブ治療

ショックウェーブ器材は、Plus Vet社のVersa Tronを当院にて1台、獣医師会勝島支部で1台所有しており、主にレース後やレースの中間にて稼働しております。
(※規定により、レース前10日以内には使用できません。)

Versa Tronによるショックウェーブ治療は、ESWT(体外衝撃波治療)と言われており、この体外衝撃波がどのように作用して効果を出すのかは未だはっきりとはわかっていないと言われていますが、恐らく血管新生を促し、治癒機序を促進したり、細胞の修復に役立っているのではないかという説が有力のようです。

各種検査

当院では、各馬の容態に応じて、また、厩舎関係者方のご要望にお応えする形で、X線検査、超音波検査、内視鏡検査、血液検査、糞便検査などを行っております。
これらは、いうまでもなく診断を確定させるために不可欠なものではありますが、検査をしたからといってそれがそのまま治癒に直結するわけではないので、検査の必要性については厩舎関係者の方々とよく相談して行うようにしております。ですが、なるべくならしておいた方がいいと思われるものです。

詳しくは、サービス・器材のページもご覧いただけたらと思います。
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